2017-ル・マン24時間レース観戦記(その10)

レースを順調に進めていたトヨタ8号車が、遊園地に行って戻ってきたらトラブルでピットに入っていました。
結構長引きそうで、これはポルシェ2号車と共に、優勝候補からは外れた感じですねぇ。

でも、このトラブルが、まだまだ軽いものだなんて僕らは全く気付いてません。
始まってしまいました。ルマンの魔物がトヨタに牙をむき始めていたんです。

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0:55-ちょっとトイレに離席。小を足していたら、隣の外人さんから話しかけられました。
しかし、英語ですらヒアリングはそんなに得意ではないのに、いきなり「ハポンハポン」「トヨタトヨタ」って。ハポンて事はスペイン語ですよね?知るかっ!そんな言葉!!ってな感じです。
小してる最中なので落ち着かないし(汗

でもまぁその時はトヨタがトップと3位でしたから、この外人は多分「トヨタ頑張ってるな!」みたいなこと言ってたんだと思います。

1:05-用を足してスタンドに戻ると、セーフティーカーランが始まりました。どこかでクラッシュですかね。

1:40-セーフティーカーがいなくなり、リスタート。

で、セーフティーカーがいなくなり、そのグループの最後尾に位置していたトヨタ7号車は、フル加速して遅いGTEクラスをバシバシ抜き去るはず、だったのに・・・

ヴォン・・ヴォン・・・ヴォン。。。。

ブリッピングしながらゆっくり通過する7号車。ほかはフル加速して早々に視界から消えていたので余計に目立つ。

えっ。なにこれ。加速してないよね?

友達と「何が起こったのかさっぱりわからない」まま、状況を見守ります。
タイムラグなのか、ツイッターにも特に何も出ていません。
まー中継が常に7号車を映している訳ではないですからね。

私らは、たまたま本当にリスタートの開始位置(グランドスタンド)に居た為、その状況が真っ先に見えてしまった訳です。

結局7号車はそのまま周回することなくリタイヤとなりました。
どうやらクラッチのトラブルらしいですね。。。

これで残されたのは9号車。
9号車についてはドライバーラインナップ的にいろいろ疑問を持っていたのですが、ここに来てこの1台に全てを託す事になるとは・・・

正直、このドライバー達は、9号車を乗りこなせているとは思えませんでした。
テストでもフリー走行でも予選でも決勝でも、7号車、8号車と比較して明らかに遅い・・・ポルシェより早く走らないとダメなのに遅い・・・このドライバーで大丈夫なの?って。

でも、託すしかなくなりました。トラブルで止まっていた8号車は復帰したとはいえ、2時間近いピットインのせいで、ポルシェの2号車と同様、優勝の権利はないと思っていましたので、もう残されたのはこの9号車しか無い訳です。

なんとか頑張れ!!。

そう思っていた直後、なんと1コーナーで9号車が他車と接触しタイヤバースト・・・こちらも周回出来ずリタイヤとなりました。。。

なんと言う事でしょう。スタートから9時間。あれだけ絶好調だったトヨタが、実質的に「全滅」してしまいました。

もはやノンプレッシャーとも言えるポルシェが負けるとはとても思えず、この段階でとてもとても落胆したのを覚えています。
今年こそは、と思い、今年の車の速さを見せつけられ、期待と希望を持ってルマンに生観戦に来たわけですが、これもレース。
今年もトヨタはルマンの魔物にやられてしまいました。32年目。19回目。まだ足りない。何かが足りない。悔しいけどレースは結果がすべてなんですから。

でも僕らは見届けました。まだ走ってる8号車の戦いを。そして王者ポルシェの戦いを。

2:00-仮眠しようかな、と言うことでパーカーを着て、カメラはカバンにしまって、鞄を抱きかかえるように仮眠開始。

3:00-寒い。1:00ぐらいまでは半袖でも大丈夫なぐらい暖かかったのですが、3:00を過ぎた頃からパーカー程度では明らかに寒い。気温は13~14度じゃないっすかねー。冬です冬。昼間が30度近かったので寒暖差ものすごいっす。。。。

仮眠しようかと鞄を抱きかかえて蹲るのですが、寒さでなかなか寝付けない。。。

それでもウトウト。トータル3時間程度は仮眠したかなぁ。

6:00-だんだん朝日が昇ってきました。

そして徐々に気温も上がってきて、ようやく凍えるような寒さが一段落。

朝焼けのサーキットを疾走するマシンも綺麗ですね。トヨタがトップを走っていないことが残念でなりません。

8:00-移動開始。サーキットをぐるりと回ってみましょう。すでに日は高く、半袖で十分。今日は更に暑くなるらしいので、水分はしっかり補給せねば。
まずはポルシェカーブ付近を目指して移動します。どうも巡回バスは9:00とか10:00とか(ルートによって開始時間が異なるようです)からしか動いてないらしいので、まずはポルシェコーナー付近のバス停まで歩いて、そこからアルナージュへ移動する感じですね。

歩いてる途中でもレーシングカーを撮ってみたり。

目的のバス停までは大半が駐車場になっている場所の移動でした。
駐車場は、鈴鹿や富士のように車だけが止まっている訳ではなく、どうもそこにテントを張ってキャンプをしたり、大きなキャンピングカーで来ていたり、と、みなさん宿泊前提なんですね。
専用キャンプサイトがある訳ではなく、駐車場(と言うか写真見て分かるように、使ってないコースの一部を駐車場にしてます)でキャンプしてる感じがまたいいですね。

9:00-第一地点、ポルシェカーブ付近です。ここからバスでアルナージュを目指します。ちなみにブガッテサーキットの外・一般公道に出て移動となります。

9:30-バスに乗ってアルナージュへ。ここはインディアナポリスからアルナージュにかけてのコーナーの出入りと間をつなぐ直線エリアが観戦ポイントになっていて、チケットがあればだれでも見られます。やはりテント張った人たち、キャンピングカーの人たちが大勢いました。

テレビで何度も見たインディアナポリス~アルナージュを駆け抜けるマシン達を見て、感動しながら写真を撮っていました。

けどやはり金網だらけで写真を撮るには中々大変な環境ですね。あと、すでに暑さがヤバくなりつつありました。

10:50-アルナージュからバスに乗ってミュルサンヌコーナーへ移動。

ここはルマンでも最も有名な「ユノディエール」と呼ばれるストレートの出口。ここからミュルサンヌコーナーを右にカーブしてインディアナポリスに全開加速をすると言う迫力満点の観戦ポイント。
一度でいいから見てみたかったユノディエールも、出口付近ではありますが見られますし、ミュルサンヌもオーバーテイクポイントですので、迫力満点の車の動きが見られます。

ユノディエールといえば、かつては6キロの直線だった頃があり、その当時のセカテバ・プジョーは、時速400キロを超える速度記録を持っていたほど。
あまりに高性能、高速な車に進化したため、2キロ毎にシケインを設け、今では2キロのストレートが3本連続で続く名物ストレートとなっています。
今でもトップクラスは350キロを超える恐ろしいスピードで突っ走るんです。

350キロと言うなら、インディーカーや最近のターボ武装したF1でも記録されている速度ではありますが、ルマンがすごいのは、このユノディエールは「普段はただの一般道」ってことです。
つまり、サーキット舗装でもなく、路面もサーキットほどフラットではなく、ほんとにフランスのトゥール道路(D338)と呼ばれる県道の一部になってるんですよ、これ。
想像してみてください。あなたの街の、少し幅に余裕がある片側1車線。対向2車線。そんな県道の直線を「時速350キロ超」で駆け抜けることを。
これがどれほど異常な状況かわかりますよね?

と言うわけでこのポイントを堪能し、離脱したのは12:15ぐらいですかね。

12:15-バスでサーキット裏ゲート付近まで移動。

このバスエアコンかかってない。。。暑い。。。そしサーキットの裏ゲートからダンロップブリッジを超えて、座席に戻ってきたのは12:50頃かな。

12:50-友達と交互に昼飯を買いに。

私は汗で塩分が抜けていることも実感していたのでチーズたっぷりのピザを選んでみました。あと、ノンアルコールドリンク(アルコール入れると脱水しそうな程度には疲労してました(汗))。

13:00-戻ってきて気付いたのですが、1号車ポルシェがストップしてました。。。と言うことは、LMP1クラスはトヨタもポルシェも、全車両がトラブルに見舞われた、と言うことになりますね。
そして、恐るべきことにこの時点での総合トップはLMP2クラス。だいぶ遅れていたポルシェ2号車がなんとかトップ奪還を目指して疾走している感じですね。トヨタ8号車については、さすがに2時間遅れてるので、いろいろ厳しいです。

14:00-あと1時間。この日は33度ぐらいはあったらしく、前日と違い「日陰でも暑い」と言う状況。非常に暑い。
そしてウトウト。ここに来て眠気が。。。

14:30-あと30分。ウトウトしてた眠気が、なぜかこのタイミングで消えました。ここから30分。このレースを目に焼き付けようと、必死に見ていました。

あと15分。。。

15:00-栄光のゴール!!最終的にポルシェ2号車がトップを奪還し、総合優勝となりました。

最初にポルシェの2号車にトラブルが出たとき、多分ほとんどの人が「この2号車は優勝争いから脱落」と思ったに違いありません。
ですが、その2号車が優勝です。ほかの優勝を争う車全てにトラブルが出て、走ってるのはこの2号車とトヨタの8号車だけ。厳しいレースでした。

トヨタは8号車が9位完走(失格が出て順位が一つ繰り上がって8位だったかな)。最後尾まで落ちたのによく回復しました。しかしトラブルフリーで走り切ってれば勝てていたレースですから、ほんとに無念です。

とはいえやはりポルシェ。すごいなぁこの車、このチーム、このメーカーは。
悔しいけどおめでとうございます、ですね。

「あの悔しさはすべて、伏線だ。」

あれから365日。あれから8760時間。あれから525600分。あれから31538000秒。
すべての時間をそそぎこんだ。前に進むために。勝つために。
このル・マンが全ての答えだ。

と言うコピーで今年のルマンにトライしたトヨタでしたが残念ながら今年もまたその願いは叶いませんでした。
これもレースです。この悔しさも来年への伏線にして、来年こそはトヨタがあの表彰台の真ん中に!

と言う訳で、ルマン名物と言える表彰式に観客がなだれ込む様子、をグランドスタンドから見ていました。

15:30-半ば徹夜(仮眠はしてるけど)して、しかも相当暑い一日を過ごしていたので私も友達も相当疲労していました。特に私は軽く熱中症気味になってまして、頭が火照って、このままだと結構ヤバいなぁと言う意識がありました。
もちろん水分補給はしっかりして、とりあえずホテルまでは戻れる体力を確保していたのですが、出来ればルマン駅を16:38に出る電車に乗りたいね、って話になり、少し名残惜しくも離席。ダンロップブリッジを渡ってトラム乗り場まで移動しました。

16:00-トラム乗り場に到着。トラムがルマン駅までおよそ30分なので、ちとギリギリくさいなぁ。
ちなみにトラムは比較的潤沢に来てて、乗車待ちの行列みたいなのはなかったです。多少人は停留所でプールしてましたが、たとえば鈴鹿のF1レース後の「白子行シャトルバス」と比べると、空いてる印象でした。

16:10-トラム乗車。これはルマン到着と電車の発車は同時刻ぐらいですかね。ちょっと38分には間に合いそうにありません。
16:40-ルマン駅着。残念。電車は行っちゃいましたね。で、ここはローカル線なんですよ。つまり、次の電車は 18:38 。2時間後です。。。。
前述のとおり、この時期は17時近くが最高気温になるので、まだまだ暑い。どこか涼める場所はないのか、と思ったのですが残念ながらカフェ等はオープンテラスばかり。オシャレだけど涼め無い。
仕方ないので駅の構内で2時間近く休憩してました。(もうちょっと体力あったらルマン市内を散歩したんですけど、今回は体力的に厳しく断念)

18:25-ホームへ移動。

そうそう。フランスの鉄道って、到着列車の所謂ホームの番号がわかるのが、実は到着の20分ぐらい前なんですよ。それまで、電車の発車時刻と行先は出てるのに、何番線に到着するか出てないんです。。。。そんなの事前にわかるもんなんじゃないの?って。これ、TGVも同じですから、少しびっくりでした。
今回も、23分発の電車が出た後、トゥール行の番線がわかった感じです。

18:38-トゥール行に乗車。と言っても実は少し電車は遅れていました。多分トータル10分ぐらい余計にかかって、20時前にトゥールに到着。疲れてたので電車ではウトウトしてました。空調かかってて気持ちよかったのもありましたね。
そういえば海外で電車で寝るってのはいろいろリスキーだって話はありましたが、この路線はローカル線だったからなのか、運が良かっただけなのかはわかりませんが、不審な人はいませんでしたし気付きませんでしたね。特に物を取られたりもしてないし。金曜日に乗った時もウトウトしてたけど特に何もなかったし。
パリが特別に治安が悪いのかもしれませんね。

トゥールからはトラムでホテルへ。

20:20-ホテル着。とりあえず部屋のエアコンを入れて涼みつつ交代でシャワーを浴びました。熱中症は水で冷やせ、と言う話はありましたが、流石に水だと冷たすぎるので、かなりぬるいお湯で身体を洗いまして、最後に頭だけ水で冷やしてみました。
これで30分ぐらい休憩してたらだいぶ楽になりまして、遠出は無理だけど近場で夕飯しましょう、と、外に出ました。
でも、まだ外は明るいんですよね。ほんとに22時過ぎる頃まで明るいんです。

21:30-ホテルの近くのレストランやカフェを3店ほど回ったのですが、どこもアルコールが売ってませんでしたので諦めて、ホテルに入ってるbarで夕飯。

鶏と牛のプレートを頼んでシェアしつつ、ビールで一杯。鶏はマカロニが入ってる感じですね。麺と言っていいのか不明ですがフランスで初の麺類(笑)。
デザートはいかが?って言われてチーズを頼んでみたんです。

デザートっていうからチーズケーキ的なものを想像したら、ほんとに普通にチーズ盛りで、これデザート?って(笑)流石にロゼのワインを追加で頼んでしまいました。

22:30-部屋に戻りまして、就寝。この日がこの旅行の最後の夜です。明日の夜には飛行機で日本へ向かいます。

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